小学生の読解力を家庭で伸ばす方法 ― 読み聞かせから対話読みへ
読解力は特別な教材がなくても家庭で育てられます。読み聞かせを卒業した後の「対話読み」を中心に、本を通して考える力を伸ばす具体的な関わり方を紹介します。
「文章を読むのが苦手で、テストの読解問題でいつも点を落とす」。読解力は国語だけでなく、算数の文章題や理科・社会にも関わる土台の力です。とはいえ、ドリルを増やせば伸びるものでもありません。じつは読解力は、家庭での何気ない“本をめぐる会話”のなかでいちばん育ちます。今日はそのコツを紹介します。
読解力とは“書いてあることを追う力”
読解力というと難しく聞こえますが、中身はシンプルです。
- だれが・何を・どうしたを正確につかむ(事実を追う力)。
- なぜそうなったのか、次はどうなるかを考える(つなげて考える力)。
- 登場人物の気持ちを想像する(行間を読む力)。
これらは問題集を解くだけでは伸びにくく、「読んだ内容を人と話す」ことで育ちます。だからこそ家庭が強い味方になります。
読み聞かせから“対話読み”へ
低学年までは読み聞かせが効果的ですが、字が読めるようになったら次の段階へ進みます。それが対話読み——読みながら、あるいは読んだあとに、親子で軽くおしゃべりする読み方です。
読みながら止めて聞く
「このあと、どうなると思う?」「主人公、今どんな気持ちかな?」と、ときどき止めて問いかけます。予想させると、子どもは自然と先を考えながら読むようになります。当たり外れは気にしなくて大丈夫です。
読んだあとに感想を交換する
「どこが一番おもしろかった?」と聞き、親も「ママはここが好きだったな」と自分の感想を返します。正解を求めず、感じたことを言い合うのがポイントです。
家庭での実践
気をつけたいのは、対話読みを“テスト”にしないこと。「主人公の気持ちを答えなさい」と詰めると、本が嫌いになってしまいます。使いやすいのはこんなフレーズです。「へえ、そう思ったんだ、どうして?」「もし自分だったらどうする?」。子どもの答えに「どうして?」を一つ足すだけで、考えが深まります。また、子どもが読んだ本を親が「それどんな話?教えて」と聞くのも効果的。あらすじを人に話すことは、要点をまとめる練習そのものです。
まとめ
読解力は、特別な教材よりも“本を通した会話”で伸びていきます。読み聞かせを卒業したら対話読みへ。予想させる・感想を交換する・「どうして?」を一つ足す。この積み重ねが、文章を追い、行間を読む力になります。焦らず、本の時間を楽しい会話の時間にしてあげてください。読んで分かったつもりの所も、話してみて初めて“あれ、うまく言えない”と気づけます。そのあいまいさに気づくことが、読む力を一段深めます。