← まなびの記事 / 理科のまとめ

流れる水のはたらきと地層でつまずく子への、家庭でできる教え方 ― 川で起きたことが、そのまま地面に残る

📖 約8分で読めます

5年の「流れる水のはたらき」と6年の「土地のつくり」は別の単元に見えますが、つながっています。しん食・運ぱん・たい積の3つはどれも「水の速さ」で決まり、そのたい積がくり返されたものが地層です。曲がった川の外側と内側、上流と下流でちがう石の形、地層のしま模様が下ほど古い理由、つぶが大きい順に下から積もるわけを、雨の日の道ばたとペットボトル1本でできる家庭の確かめ方までまとめました。

2つの単元は、1本の話でつながっている

5年生で「流れる水のはたらき」、6年生で「土地のつくりと変化」を習います。学年がはなれているので、子どもはまったく別の話として覚えます。そして、どちらも用語だけが残ります。しん食・運ぱん・たい積、地層、れき・砂・どろ——意味とつながらないまま名前だけが増えるので、テストで混ざります。

この2つは、じつは1本の話です。流れる水が石や土を運んで積む。それが何度もくり返されると、地層になる。 川で今日起きていることが、そのまま地面の中に記録として残っている——これが全体像です。

ですから家庭では、用語を先に覚えさせないでください。先に渡すのは「水の速さで決まる」という一言です。3つのはたらきも、石の形も、地層のしま模様も、ぜんぶここから出てきます。

3つのはたらきは、水の速さで切りかわる

しん食・運ぱん・たい積は、3つの別々の現象ではありません。水が速いか、おそいかで切りかわる、ひとつづきのものです。

覚え方はこれで足ります。速い=けずる・運ぶ/おそい=積もる。 子どもが「どれがどれだっけ」と迷ったら、用語を言い直させるのではなく「そこの水は速い? おそい?」と聞いてください。速さが言えれば、はたらきは自動的に決まります。

雨がたくさん降った日に川が茶色くにごるのは、水が速くなって土をけずり、運んでいるからです。にごりは運ばれている土そのものです。「川の水が汚れた」ではなく「土を運んでいる」と言いかえるだけで、しん食と運ぱんが目に見えるものになります。

曲がった川は、外側がけずれて内側に積もる

テストでよく出て、よくまちがえるのが曲がった川の内側と外側です。ここも速さで決まります。

図だけ見て「外がけずれる」と丸暗記すると、図の向きが左右反転しただけで答えを落とします。速いほうがけずれるで覚えておけば、向きが変わっても迷いません。

この「外側」に、増水したときに人の住むところがけずられる危険があるので、堤防はふつう外側から強くします。防災の話とつながると、単元がテスト用の知識で終わらなくなります。

上流と下流で、石の形と大きさがちがう

もう1つの定番が、上流・下流の石です。答えは決まっています。

ここで子どもによく起きる勘ちがいがあります。「下流の石は、下流で生まれた小さい石」だと思ってしまうことです。そうではありません。同じ石が、運ばれながら角をけずられて小さく丸くなったのです。

この一言があるかないかで、理解の深さが変わります。「石が旅をして、そのあいだに形が変わった」と言えれば、上流・下流のどちらを聞かれても、丸暗記なしで答えられます。

地層は「積もったことの記録」。だから下ほど古い

たい積が一度きりで終われば、ただの砂の層です。ところが川の水は、大雨のたび・年をこえるたびに、何度も運んできて積みます。積もる → その上にまた積もるをくり返したものが地層です。

ここから、地層の問題のほとんどが解けます。

「下ほど古い」は暗記事項として教えられがちですが、積む順番を考えれば当たり前のことです。洗ったお皿を重ねる話にすると、その場で通じます。いちばん先に洗ったお皿は、いちばん下にあります。

大きい粒から先に沈む——ここが2つの単元をつなぐ要

地層でいちばん問われるのが、1回の流れでできる層の中で、粒が大きい順に下から積もることです。理由は単純で、重い(大きい)ものほど先に沈むからです。

そして、これが海の中の並びにもそのまま出ます。河口に近いところにれきや砂、遠い沖にどろ。 「近い=大きい粒、遠い=細かい粒」です。上流・下流の石の話と、まったく同じ理屈が働いています。

子どもがここで止まったら、「どっちが先に沈む? 大きい石と、細かいどろ」と1問だけ聞いてください。先に沈む=下。それだけで並びが復元できます。

つまずきやすい4つの型と、その手当て

4つを一度に直そうとしないでください。1回の見直しであつかうのは1つだけです。答案を見ると、多くの子は①②のどちらか(川側)か、③④のどちらか(地層側)に固まっています。どちらに寄っているかを先に見きわめるほうが、全部を説明し直すより早く効きます。

家庭では、ペットボトル1本と雨の日で足ります

どれも数分で終わります。毎日やる必要はなく、単元をやっているあいだに1回できれば十分です。ペットボトルは振って置くだけなので、宿題のあいだに沈むのを待つ、という使い方ができます。

やり方は、短く残しておく

流れる水も地層も、一度分かればむずかしくない代わりに、しばらく使わないと「けずるのはどっちだったか」から抜けます。テスト前に思い出せるよう、今回うまくいった説明を一行だけ残しておいてください。「速い=けずる・運ぶ、おそい=積もる」「カーブの外は速いからけずれる」「同じ石が旅をして丸くなった」「先に積もったほうが下、重いほうが先に沈む」——この4行で足ります。

ノートの端でも、ふりかえりのアプリでもかまいません。大事なのは、次に同じ形で落としたときに思い出せる形で残っていることです。

まとめ

5年の「流れる水のはたらき」と6年の「土地のつくり」は、1本の話です。しん食・運ぱん・たい積は水の速さで切りかわり(速い=けずる・運ぶ、おそい=積もる)、曲がった川は道のりの長い外側が速いのでけずれ、内側はおそいので積もって川原になります。上流の大きく角ばった石は、運ばれながら角がとれて下流の小さく丸い石になる——別の石ではなく、同じ石の旅の結果です。そのたい積が何度もくり返されたものが地層で、先に積もったほうが下にあるので下の層ほど古く、1回の流れの中では重い粒から先に沈むのでれき・砂・どろの順に下から並び、河口に近いほど粒が大きくなります。つまずきは4つの型に分かれるので、1回に1つずつ手当てします。確かめはペットボトル1本と、雨の日の道ばたで足ります。

この記事がお役に立ったら

同じところでつまずいているお子さんのご家庭に、そのまま渡せます。

LINEで送る Xでシェア

あわせて読みたい

← ほかの記事を読む さくせんノートをためす

ほかの困りごとをさがす

記事の見出しと、本文の小見出しからさがします。

スポンサー
PR・おすすめの教材/サービス
📚 楽天ブックスで ドリル・図鑑をさがす ›この記事に関連 🎒 楽天市場で 学習グッズをさがす › 🗣️ ハッチリンクジュニア(子ども英会話)を見る › 🧮 いしど式オンライン(そろばん)を見る › 💻 デジタネ(小中学生プログラミング)を見る › 👩‍🏫 e-Live(オンライン家庭教師)を見る ›

ほかのアプリ

⚡ クラビオ暗算
たしざん〜わりざんを、スピードとサバイバルで。
🌏 クラビオ・ワールド
歩きまわりながら問題に出会う、3Dの学習ワールド。
💻 パソコン向け・はじめの1回だけ約30MB読み込みます